自宅の買い替え時の注意点

不動産取引もこれからシーズンに入っていきます。

シーズンごとの大きな変動は、不動産売買については賃貸仲介ほどありませんが、

やはり、転勤などの理由や、春に向けての気持ちの問題でしょうか…忙しくなってきます。

同時に今頃から新しい売り物件の数も多くなってきます。


そこで、今回は自宅を所有している方が、新築などに住み替えする際に

注意する点などを私なりに書かせてもらいます。


気に入った物件が見つかると、その物件欲しさにまず購入を先に考える方がほとんどですが、

特に、今の自宅に住宅ローンの借り入れがある場合など注意が必要です。


買いから始めたらどうなるか…


住宅ローンを利用する場合、残債額、収入などにもよりますが、

原則今の自宅のローンを完済したうえで利用できるようになります。

売らなければ買えませんので…(返済比率オーバーで銀行は貸してくれませんから)


例えば、新築のマンションに買い替える場合は、

ほしい物件に申込し契約後に自宅の売却活動をすることになります。


通常新築マンションのデベロッパーなどは、

自宅の売却期限に3ヶ月もしくは竣工までの数か月程度の期限を付けます。

つまり、この期限までに売れなければ、自宅を下取りしてもらうか、

違約金を支払い契約を解除するかどちらか選択することになります。


最悪、下取り価格での売却を考えなければならないということです。

だから買い替えの場合は下取りの査定額まで提示してもらいましょう。

通常市場の7割くらいですから…


ただ、その最悪の価格で納得できればなにも問題ありません。

お知り合いの不動産会社も含め、数社に売却活動を依頼し

下取り価格以上の希望価格で早期成約に向けて頑張ってもらえばいいのですから…



また、デベロッパーによっては、自宅の売却についても

さらに自社の関連会社に専任で依頼することを条件にする会社があります。

そうなると、すこし注意が必要です。


もしかして流通機構に登録してもそれこそずっと商談中となり

活動しているふりをされてしまう可能性もありますから…

(すべての業者がそんなことをするわけではありませんが、この状態では消費者があまりにも弱い)


なぜ…

なぜなら下取りに出せば、その買取業者より買いの手数料が入ってきます。

さらに再販(転売時)の依頼ももらますので、

下取りを成功させることによって仲介業者の手数料収入2〜3倍となるのです。


売りをやめることはできませんから…

やめると違約です…新築マンションも買えなくなります…手付も戻りません。


買主は新築マンションがほしいあまり安易に申し込みをしたりしますが、

今の自宅を納得いく価格で売ることができるよう

できれば売りから始めることを私は提案させていたきます。


それこそ、契約に引き渡しの期日を付ければ、それまでに自宅を買うか、借りるか

ゆっくりとはいきませんが、選ぶ時間だってできますので…

借りる場合は仮住まいでしょうが、

売り急いで損することを考えれば、仮住まいの費用など安いものです。

思うように売れなければ、やめればいい。



ただ、売りから始めるとなると、新しい新居も決まらないうちに

自宅を手放す準備をするということになります。

実はこれが中々わかっていても実行に移しにくいのでしょうね…


ほしい物件が目の前に現れるとか、きっかけがないと、

自宅を先に売ろうなんて気にならないのかもしれません。

売るとなると結構思い入れもありさびしくなりますから…


また、購入する物件を弊社がお世話させていただく場合は、

売り急がなくても希望の物件が購入できるような方法をアドバイスしております。

相談する金融機関や内容によって可能な場合がありますので、

メリットやリスクも説明させていただきます。

当てはまる方は是非ご相談を。