商業用地はなぜ高い?

バブルのころは、あらゆる不動産は値上がりしましたよね。

(私はバブルのころはまだ不動産業は全くしておりませんでしたので、

その凄さは知りませんが…)

不動産を所有し、将来売却すれば利益が出るような時代は

もう来ないでしょうね…。


不動産は『所有』してるだけで『使用、収益』ができなければ、

残念ですが本当に無価値です。


では、商業用地の価格はなぜ高いか…


商業用地はそこで経済活動することによって『収益』を生むからです。

ほとんどの住居系の容積率はだいたい200%程度なのですが、

商業地となりますと、400%くらい容積率があります。


つまり、土地の面積が同じでも容積率の大きな土地のほうが

大きな建物が建築できるということなります。(前面道路の幅も関係してきますが…)


当然建築コストも2倍近くになりますが、

ビルやマンションなどの床面積が2倍になれば、そこから得られる賃料も単純に2倍になります。


2008年ころまで、不動産価格を牽引していたのが、

不動産を運用して投資家に運用益を配当する不動産ファンドでした。

不動産の価格は、おもに収益還元法が重視されておりましたので、

おもに、そのビルやマンションから発生する賃料による利回りで

不動産の価格が決まっておりました。


道路幅の広い幹線道路沿いなどの土地の容積率は、600%や800%などもあります。

大阪の玄関口、梅田となると、さらに1000%などの場所もあります。

さらに、現在建て替えの進んでいる梅田地区のビル等は、

この容積1000%のさらに上をいきます。

代表的な例では、阪急百貨店の建て替えが上げられるでしょう。

都市再生特区を使い、容積率1000%をなんと1800%に変えて建て替えています。

1800%という容積率は東京の一等地の容積を超えて日本一です。

これだけの容積率があるので、建て替えであんなに高いビルを建てることが可能なのです。

だから、より大きな建物を建築できる商業地は『収益性のある土地』として

小さな面積でも高額で取引されるのです。