実測するべき土地とは

前回に引き続き、土地の取引について少し書かせていただきます。

前回『実測』と『公簿』についてすこし触れましたが、

どんな場合に実測するべきか…

実測するべき状況とは、法務局の地積測量図を確認した時…

①古い測量図で三角形をたくさん並べたような測量図が出てきた場合(三斜表)

 結構面積が変わったりしますので注意が必要です。

 現在の測量図は、すべての境界票の位置が座標値になっており、ミリ単位で

 面積を測りますので、その座標値のある測量図の写しが交付された場合、

 取引の面積が変わることはほぼありません。

②その取引する土地が『残地』扱いになっている場合や、法務局に備え付けられていない(存在しない)場合

 さらに面積が代わってきたりします。

③前面道路の道路幅が4m未満でセットバックが必要な場合

 宅地の『有効』部分を把握する必要があります。

(『有効』とは、最終的に買主(利用者)が使用できる面積のこと)

などが、考えられます。

まだまだありそうですが、これくらいにしておきますね。

また、新しく測量図を作成するメリットとしては、既存の古い測量図をもとに

ポイントを入れなおす作業が必要になってきますので、

その際に、筆界確認書の作成や覚書などで隣地との境界の確定を

することになります。

境界の確定を伴う測量は対象地が境界の揉め事の心配のない

取引のしやすい土地となるということで、これは売主にとってもメリットがあります。

さらに稀ですが測量したら『縄延び』などで、登記されている面積より

実際の面積のほうが多かったなんてことも…

このように何かと双方メリットの多いのが実測取引なのです。

余談ですが、『売却理由』などから『公簿取引』となる理由も多々あります。

債務整理や相続など、費用や時間をかけることができない場合などがこれにあたります。

こういった物件は、リスクの分だけ割安感がありますが、

取引後のトラブルを避けるためにも、売主はプロの宅建業者などへの売却を希望するようです。

土地に関する記事のついでに、次回は『土地の坪単価』について少し書かせていただきます。