上物付の土地、古屋付の売地

売り土地情報を見ますと、『現状上物付』の物件がたくさんあります。

では、なぜ上物付きで売っているのでしょうか?


本当は解体して更地にして売ったほうが売れやすいのですが、

上物を残して売る理由がいくつかありますので紹介します。


理由1

売主が『建物の再利用も考えて購入する買主があるかもしれない』

と考えている。


築年数の古い家屋でも、まだまだ利用方法によっては再生できます。

最近では、古い建物をリフォームして再生することを考える方も多くなり

古屋=解体の図式が成り立たなくなっておりますので、

建物を残して売却する方法も取られているのです。


日本の住宅の寿命は、欧米と比較してもすごく短命と言われていますが、

建物を取り壊す理由は、その物件が『古くなったから』ではなく、

『間取りや設備が使いづらくなった』などという理由のほうが

圧倒的に多いのが現実のようです。


リノベーションなどにも積極的に取り組む業者も増えましたし、

少しづつですが日本人の住宅に対する考え方がスクラップ&ビルドから

変わってきているのかもしれませんね。



理由2

売主が『解体費用』を出せない。


たとえば、相続物件などで相続した財産が不動産しかなく、

不動産が売れなければ解体費用を出ない場合などもあります。


このような場合、先に不動産の買主を探し、

契約後に解体、更地にして引き渡し、受け取る残代金の中から

解体費用を解体業者に支払うという方法をとる場合があります。



理由3

固定資産税などの税負担を軽減するため。


不動産を所有していると『固定資産税』がかかってきますが、

同じ土地でも『更地』で所有するのと『建物付』のまま所有するのでは、

固定資産税が大きく変わってきます。


更地は家屋の敷地と比較して税額がうんと高くなります。


所有地を駐車場などにするために更地にしたりする場合、

建物を取り壊すことによって税額が大きく上がったりしますので注意が必要です。